耐火性や強度が強いなどの機能性が高い、コンクリート打ちっぱなしですが、綺麗なコンクリートを作るのは難しく、性質上、気泡が出来てしまうことも多いでしょう。今回は、コンクリート打ちっぱなしで、気泡が出来る理由と影響について紹介していくので、参考にしてみてください。
型枠による影響
コンクリート打ちっぱなしで気泡が出来る原因として考えられるのが、型枠による影響です。型枠によって、気泡ができる原因が異なるので紹介していきます。
・木枠型枠(コンパネ)
コンパネは、無垢のままでは親水性が高く、樹脂塗装を施すと親油性の界面と言えます。無垢のコンパネの場合は、吸水する性質を持つことから、気泡が発生することはありません。
ただ無垢のままでは、コンクリートがくっついてしまうため、脱型が難しいと言われています。そのため、親油性を与えることで界面を変えているのです。その親油性が影響して、気泡が発生します。
・鉄枠型枠(スチールフォーム)
スチールフォームは、鉄面のままであれば親水性があります。ただ親水性のコンクリートの場合は、脱型が難しいことから、コンクリート剥離剤を塗布する必要があるのです。
その結果、気泡が発生する可能性があります。ただ表面の滑らかさや剛性により、スチールフォールの方が綺麗な仕上がりになることが予想されるでしょう。
離型剤による影響
コンクリート打ちっぱなしを型枠から剥がれやすくするために、離型剤を塗布することがあります。離型剤には油性と素伊勢があり、油性離型剤は親油性、水性離型剤は親水性ながの特徴です。
・油性離型剤
離型効果が高いのは油性離型剤の方が高いですが、気泡が残りやすいデメリットがあります。ただ油性離型剤にも、気泡を消すことができる手段もあるのが特徴です。
その方法は、植物性の油脂と界面活性剤を適量加える方法になります。生コンクリートから出るアルカリと、油脂が反応して金属石鹸を作り出すのです。生成された金属石鹸は、型枠とコンクリートの界面で型枠側を親水性に変えてくれます。
・水性離型剤
水性離型剤は、希釈の媒体が水で親水性が高いのが特徴です。ただあまり多く塗布してしまうと、コンクリートの練り混ぜが水に混じって、色むらの原因になってしまいます。
水性離型剤は連続相が水で、油脂が分散した乳液です。
コンクリート打ちっぱなしは性質上気泡ができやすい
コンクリート打ちっぱなしは、コンクリートの形成上、気泡が発生しやすいのが特徴です。親水性が高い製法であったとしても、様々なことが原因となって気泡が出てきます。
ただ親水性が高い製法であれば、比較的気泡の発生が少ないこともあるので、出来るだけ気泡の発生を抑えたい方は、親水性が高い方法を試してみてください。
全てバランスよく組み合わされた製法であれば、滑らかな美しい表面を得ることができます。型枠の素材や形状、配合されるバランスを検討すれば、限りなく気泡の発生を抑制することができるでしょう。
綺麗なコンクリート打ちっぱなしを手に入れたいのであれば、親水性が高いコンクリート打ちっぱなしの製法を試してみてください。
コンクリート打ちっぱなしの魅力は、デザイナーズハウスのような美観を手に入れることができるという点です。今回紹介した親水性と親油性の関係性や影響を把握した上で、どのような製法が正しいのか検討してみることをおすすめします。
親油性があるほど、型枠などから外れやすいというメリットがありますが、親水性を求めることで気泡の発生を抑制することが可能です。
どのような製法でコンクリート打ちっぱなしを作れば、気泡が少なく、綺麗なコンクリート打ちっぱなしになるのか、業者と相談してみてください。